硝化抑制剤
N2セイバー100は、硝化・脱窒素細菌を駆除し、pH低下や沈殿槽での沈降不良、汚泥の浮上を防止する液体タイプの硝化抑制剤です。
用途
排水処理施設における硝化・脱窒によるpH 低下や沈殿槽での浮泥現象、透視度の低下を抑制
特徴
- 水産物や鶏肉、乳製品や卵を多く使用する食品工場で起きる硝化・脱窒現象を抑制し、水質を改善します。
- pH の低下、沈殿槽での汚泥の浮上、放流水のSS の増加、透視度の低下、沈降不良を改善します。
- 過曝気条件下で異常増殖する硝酸菌や亜硝酸菌の抑制効果と、嫌気条件下で異常増殖する脱窒細菌の抑制により、様々な水質トラブルを改善します。
- 沈殿槽で細かい気泡が浮く、大きな汚泥の固まりが浮く、腐敗臭が強くなったといった現場で絶大な効果を発揮します。
使用方法
- 薬注装置を用いて調整槽または曝気槽へ常時点滴投入して下さい。
- 投入初期は、水質の改善が見られるまで曝気槽容量に対して20 ㎎/L の濃度で投入して下さい。
- その後は、10~20 ㎎/L の濃度を継続的に常時点滴投入して下さい。
- 本製品は水で希釈することが可能です。状況に応じて数倍に希釈して点滴して下さい。
こんなときにおすすめ
- 汚泥の塊が沈殿槽の水面に浮上する。
- 頻繁にpHが下がる。
- 曝気・沈殿槽のpHが下がり出すと処理水質が悪くなる。
- 汚泥の沈降性が悪く、放流水のSSが高くなる。
- 沈殿槽で汚泥・スカムが浮上する。
- 処理が安定しない。
- 沈殿槽の水が濁る。
- 処理水が白濁する。
- 処理水の透視度が低い。
注意事項
- 浮泥現象(バルキング)には様々な要因があります。本製品は硝化・脱窒による浮泥現象を抑制します。糸状菌等に起因する浮泥現象には効果がありません。投入後pH、硝酸イオン濃度、亜硝酸イオン等を経時的に測定し効果判断して下さい。
- 使用方法/用途を順守してご使用して下さい。本製品が眼や皮膚に付着/混入しないように注意して下さい。薬品の補充時はゴム手袋等の保護具を着用して下さい。
- 直射日光を避け、冷暗所に保存して下さい。
- 放流水の窒素対策などで生物脱窒をしている現場(硝化槽や脱窒槽のある所)では本製品は使えません。
- 他の薬剤(特に酸化剤や凝集剤)と混ざらないように保管して下さい。有害なガス等を発生させる危険性があります。
- 本製品の投入によりpH が上昇することはありません。既にpH が酸性側に傾いている場合は苛性ソーダ等のアルカリ剤でpH 調整を行って下さい。本製品により硝化が抑制されるとpH が下がることなく安定致します。
- 過曝気状態、汚泥日齢が長い場合は硝酸菌や亜硝酸菌等が異常増殖しやすい環境です。溶存酸素濃度(DO)を1 程度に調整し、汚泥の引抜きを合わせて実施して下さい。また、有用微生物群の活性が落ちている可能性がある場合は、合わせてバイオ製剤(バイオラップシード、バイオラップ、ネオスラック等)を併用すると回復が早まります。一時的な場合や症状が深刻な場合は、強力品のN2 セイバー200(粉体品)を投入して下さい。
- 詳しくは安全データーシート(SDS)を参照下さい。